「虫歯かな?」と思ったらすぐにご相談ください
お口のトラブルでも特に多い虫歯は、初期段階では自覚症状がなく、進行するにつれて「痛み」や「しみる」といった症状が現れます。つまり「痛い」と感じたときには、すでにかなり進行していることが考えられるのです。進行すればするほど歯はダメージを受け、治療で歯を削る量も増えていき、最悪の場合には歯を失ってしまうことになります。
大切な歯を守るために、「虫歯かな?」と思う症状があれば、すぐに用賀駅徒歩1分の歯医者「用賀駅東口歯科」の一般歯科までご相談ください。
歯の構造について
歯は子供が上下で20本の乳歯、大人は親知らずを含めて上下で32本の永久歯が生えています。
歯ぐきより上の表面に出ている部分は「歯冠」、歯茎に隠れている部分は「歯根」と呼ばれています。
- エナメル質
歯の中で最も硬い組織でできています。エナメル質は虫歯になりにくく、虫歯になった場合でも痛みはほとんど感じません。 - 象牙質
エナメル質よりもやわらかい為、虫歯になりやすく進行も早いです。ここまで虫歯が進行すると痛みを感じることがあります。 - 歯髄
神経や血管が通っている組織です。痛みを感じるのはこの歯髄になります。 - セメント質
歯根の表面を覆っている組織です。 - 歯槽膜
歯槽骨と歯根の間にある薄い膜です。噛んで痛みを感じるときは、この部分が炎症を起こしています。 - 歯槽骨
歯を支えている骨です。歯周病が進行すると歯槽骨や歯根膜が破壊されてしまい、歯が抜けてしまうことがあります。 - 歯肉
歯肉は歯槽骨を保護する役割を担っています。ここが炎症を起こした状態を歯肉炎といいます。
虫歯の進行段階と治療法
CO:ごく初期の虫歯 | ||
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症状 | 治療法 | |
歯の表面のエナメル質がわずかに溶けて、白濁します。まだ痛みはありません。 | 適切なブラッシングやフッ素塗布などで、治癒が期待できる段階です。 | |
C1:エナメル質の虫歯 | ||
症状 | 治療法 | |
エナメル質がさらに溶け、黒ずみます。冷たいものがしみることがあります。 | 虫歯菌に冒された歯質を削り、レジン(歯科用プラスチック)で補います。 | |
C2:象牙質の虫歯 | ||
症状 | 治療法 | |
エナメル質の内側の象牙質に達した虫歯です。冷たいものに加え、甘いものもしみるようになります。 | 虫歯菌に冒された歯質を削り、レジン(歯科用プラスチック)または、詰め物で補います。 | |
C3:神経に達した虫歯 | ||
症状 | 治療法 | |
歯の奥の神経に達した虫歯です。何もしなくても常に激しく痛みます。 | 根管(こんかん)治療を行い、被せ物で補います。 | |
C4:歯根に達した虫歯 | ||
症状 | 治療法 | |
虫歯が歯根まで達し、歯冠部分はほとんど溶けてしまいました。神経が死んで一旦痛みはなくなりますが、膿が溜まると再び激しく痛みます。 | ここまで来ると、抜歯するしかありません。抜歯後にはインプラントやブリッジ、入れ歯、歯の機能を回復させます。 |
※表は左右にスクロールして確認することができます。
症例
Case1
治療前 | 治療後 | |
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表側 | ||
上顎 | ||
下顎 |
※表は左右にスクロールして確認することができます。
治療内容 | 保険内で全ての虫歯治療 |
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治療前後の説明 | 治療前 左右奥歯、前歯に抜歯しなければならない歯牙が複数存在、虫歯多数、プラークコントロール不良、歯肉は軽度の歯周炎 治療後 抜歯部位にはブリッジを用い、左右奥歯、前歯で噛み合わせ、歯並びの改善と歯ブラシ、デンタルフロス、歯間ブラシを用いた適切なプラークコントロールと食生活の改善を行いメンテナンスに移行 |
治療期間 | 12ヶ月 |
治療費用 | 保険内診療 |
考えられるリスク | 高齢の女性の為、加齢により唾液量減少による虫歯リスクが高いのでモチベーションの維持を含めた定期検診を欠かさずに行っていく事が必要 |
一般歯科に寄せられる「よくあるご質問」
- Q.1以前、他院で治療した虫歯が再発したようなのですが、診てもらえますか?
- A.1もちろん診察します。過去に他院にかかっていたという方も、お気軽にご相談ください。現在の状態を確認し、適切な治療をご提供します。
- Q.2虫歯はどうしてできるのですか?
- A.2プラーク(歯垢)に棲みつく虫歯菌が食べカスをエサにして酸を出し、その酸によって歯が溶かされて虫歯ができます。つまり虫歯を防ぐには、毎日正しくブラッシングして、プラークや糖分をお口に残さないようにすることが大切です。
歯を残すための治療 ~根管治療~
虫歯が悪化すると、その歯の神経や血管は死んでしまいます。そこまで進行した歯は、以前には抜くしかありませんでした。しかし近年では根管(こんかん)治療を行うことで、歯を抜かずに残せるようになりました。
根管治療では、まず歯根の中にある根管という大変細い管の中から、死んでしまった神経・血管を取り除きます。その後、内部をきれいに洗浄・消毒してすき間ができないよう薬剤を充填して被せ物を装着し、歯の機能を回復させます。精密さが求められる治療になりますが、歯を残すための唯一の手段ともいえるのです。
MTA(Mineral?Trioxide Aggregate)セメントを用いた治療
MTAセメントは、1993年に米国の大学で開発された歯科用セメントです。従来では治療が困難とされた症例にも使われており、以下の特徴を持っています。
- 水分があっても硬化し、歯と密着します
- 硬化により膨張するので高い封鎖性があり、細菌の侵入を防ぎます
- ph12という強いアルカリ性で、高い殺菌作用が期待できます(ほとんどの細菌はph9.5で死滅)
- 生体親和性が高く、細胞の再生を妨げません
当院では、重度の虫歯によって神経の近くまで削ったり、神経が露出したりした歯の神経保存、すでに神経を失った歯根の根管治療などにMTAセメントを用いています。MTAセメントによる適切な処置によって神経を残すことができれば、歯の寿命を延ばすことが可能です。
- ~歯科用CT・拡大鏡を用いた根管治療~
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根管は大変細く、肉眼で見ることはできません。さらに複雑に枝分かれしており、治療には高度な技術が求められます。従来根管治療は歯科医師の経験や勘に頼られ手探りで行われてきました。しかしそれはとても危険なことであり、実際に再治療が必要になるケースも少なくありません。
そこで当院では根管治療を行う際に、まず歯科用CTで根管の状態を詳細な立体画像で取得し、精密な診断を行っています。歯科用CTでは、根尖病巣(こんせんびょうそう:歯根の先に起こる病気)の状態まで確認することが可能です。また治療は拡大鏡を用いて根管の中までしっかり確認しながら処置を進めるため、精度の高い治療が可能になります。
再治療のリスクを軽減するために、根管治療は設備の整った当院にご相談ください。
症例
Case1:根管治療/MTAセメントにて根充
治療前 | 治療中 |
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強い動揺と口蓋側に排膿が確認できました。 |
根の長さを確認します。 |
治療後 | 術後1年後 |
MTAセメントにて根管充填を行います。 |
動揺がなくなり排膿路も消え、 根尖周囲組織の再生が確認できました。 |
治療内容 | 根管内の感染を除去し、MTAセメントにて根管充填 |
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治療前後の説明 | 治療前 根の先端を中心に骨の破壊が大きく、歯も揺れて歯肉から膿の排出も認められた。 治療後 歯の揺れ、膿の排出も無くなり、X線で骨の再生が確認できました。 |
治療期間 | 1ヶ月(骨の再生確認、1年後) |
治療費用 | 11,000円(税込) |
考えられるリスク | 失活歯(神経がない歯)及びMTAセメントの特性による経年的な変色の可能性がある。 |